製造業エンジニアの道

自分を伸ばし、会社を伸ばす自己革命

組織改革と人事考課制度

 

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多くの日本企業では、相対評価で人事考課を行っています。

利益を適切に分配するということと、社内競争によって人材育成を強化していく狙いがあるのかもしれませんが、本当に公平な評価になっているのか、企業内でもいろいろと議論になっているのではないでしょうか?

 

好き嫌いや、部門間での能力差、評価者の能力をどう管理するのかなど、現場では不満もあることだと思います。

 

また、この変化の激しい時代に、期初に目標を立てて、半時後あるいは一年後に成果を評価するやり方は、変化のスピードに追い付かないのではないかとの指摘もあり、特に欧米企業では、人事考課制度を見直す動きも出てきています。

 

さらに、私が一番大きな問題だと感じているのは、相対評価によって、社員の意識のかなり大きな部分が、社内競争に向いてしまうことだと思っています。

 

製造業にとって、国内だけでなく海外の競合や新規参入企業との競争は激しくなり、また、顧客の多様化、IT技術の進歩によって、製品やサービスも複雑化してきて、自社だけでは勝ちきれない時代になってアライアンスやオープンイノベーションなど外との関係強化が大事になってきています。

 

このような時代には、外に目を向け、外の競合と戦うことに専念し、社内では、これまで以上の密接な連携、コミュニケーションで、一枚岩になって外と接することが求められています。

 

一年以上前に、人事制度の問題点を指摘した私のコラムを紹介します。

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さらに、問題の本質は、競合に勝つ組織をどうやって作るかということで、人事考課制度そのもの単体の問題ではないとの気づきを含めて、勝てる組織の作り方と、その強い組織を支える人事考課のあり方について提言したコラムが下記になります。

note.mu

 

強い組織は、強い「個」を生み出し続け、「個」を生かすための「組織」であらねばなりません。

また、同時に、「個」は、組織を動かす起点となる活動をしなければなりません。

 

一人でも多くの組織を動かす「個」を作れるか、理想的には、全社員が組織を動かすような、そんな理想の組織が、夢の世界ではなく、現実的に現れ始めています。

 

トップがやらなければ何もできない、と考えずに、本当にあるべき開発組織の姿について、現場レベルでも大いに語り合う時ではないかと思っています。