製造業エンジニアの道

自分を伸ばし、会社を伸ばす自己革命

個人の成長のスピードを上げる疑似体験

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「ローマは一日にして成らず。」

 

組織の成長も個人の成長も、それなりに時間が必要だ。

ただ、組織改革と個人の成長とでは、時間軸が異なるかもしれない。

 

個人の成長は、もちろんその人次第ではあるが、組織改革に比べると、早く結果に表れるものだ。

また、組織改革は、組織を構成する人のレベルや成長度合いに大きく依存するので、まずは、個人の成長が先に来るべきなのかもしれない。

 

個人の成長を促すのは、”知識”と”考える力”であって、この2つが両輪となって、個人は成長するものと思っている。

 

知識は勉強すればするだけ身に付くものだ。

でも、考える力はそうはいかない。

 

考える力は、鍛えることが出来るが、考える力を鍛える方法についての指南書は、あることにはあるが、読んでもあまり役に立たないかもしれない。

 

そう。理論と実践が必要だからだ。

 

考える力は、持って生まれた才能である部分もある。

学校で良い成績の人が、必ずしも考える力があるとは限らない。

 

記憶力だけで成績のいい人って身近にいたことを思い出す。

 

では、知識を増やしながら、考える力を強化していくのが個人の成長だと仮定したとして、どのくらいのスピードで人は成長できるのだろうか。

 

例えば、技術者として、本当にお客さんが喜んでくれる製品を開発したいと思って、だから、マーケティングも勉強したいと、フィリップ・コトラーのSTPマーケティングを本で読んだとしよう。

 

言ってることは共感できる、とそれで終わってしまっては、知識は増えたことになるが、考える力は強化されていない。

 

自分事として、自分が関わる製品のセグメントを定義し、自社の強味を活かすためのターゲットを決め、自社製品の市場でのポジション、訴求ポイント、競合との違いを明確化して、実際に新しい製品の企画をして市場評価を受けるという一通りのことをやってみたときに、その知識が自分の実になって、考える力になったと言えるのだ。

 

ただ、全部が全部リアルに実践するのは、難しい場合も多い。

 

疑似体験ができる演習やワークショップをやることで、リアルな経験を置き換えることが出来ると私は思っている。

 

リアルな経験にはかなわないかもしれないが、疑似体験、ワークショップは個人の成長に、とても重要だと考えている。

 

書籍を読んだ後に、どうやって疑似体験をするかを考えると、読書から知識を溜めるだけでなく、考える力にまで発展させることも出来る。

 

リアルな経験や疑似体験は、自分で考えるチャンスをくれるのだ。

 

理論や手法は、理想的な環境の中で論じられることが多い。

だから、実際に応用しようとすると、現実的な障害で実現できないことがある。

 

例えば、(あまり良い例ではないかもしれないが)ラズベリーパイ(超小型マイコン)を使って、ロボットを作れるという書籍を買って、その通りにロボット作ってみたことがある。

本の通りにやってみるが、ところどころ本の通りに行かないことがある。

 

ちょっとした環境の違い、例えば、ソフトウェアのバージョンの違いなどだ。

 

でもって、うまく行かない状況は自分で解決しなければならない。

これが実践だ。

 

このとき、たくさんのことを考えなければならない。頭の中で、なぜ、うまく行かないんだと真剣に考える。

有識者に聞いたり、ネット上の情報を検索しまくったり、本の状況との違いを自分なりに工夫して調べたりする。

 

これが、実践であり経験だ。そして、ここから考える力が身に付いていく。

書籍を読んだだけでは、うん、この程度のことでロボットが作れるんだな、という単なる知識であったものが、実際に作ることで、様々な問題に対処できるようになった自分が出来上がるというわけだ。

 

ロボットの話はあくまで例にすぎない。

(実際に私自身の経験で、これが結構難しい問題にもはまったのだが、本当にいい経験だったと思っている。)

しかし、この実践の重要さは、さまざまなことに当てはまる。

 

知識を得たなら、それをどんな形でも構わないので、それをやってみるという考え方を少し持つだけで、個人の成長のスピードは格段に上がる。

 

だから、私のコンサルタントしての信念は、いっしょに勉強しながら必ず演習で疑似体験を入れることだ。

 

個人の成長は、個人次第だ。

自分を守るのは自分しかいない。

でも、学習方法や学び方は選ぶこともできると思う。