製造業エンジニアの道

自分を伸ばし、会社を伸ばす自己革命

人生100年時代、シニア活用の道

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人生100年時代、60才定年はもはや時代に合わない。

かといって、ベテランが幅を利かせすぎると若い人が伸びるチャンスを圧迫する。

企業も、片方では人手不足を抱えながら、もう一方では人件費を適正に抑え、人材の新陳代謝を維持しなければならない。

 

今、多くの企業が「働き方改革」なるものに挑んでいて、女性活用やシニア活用ということもひとつのテーマになっているようだ。

 

しかし、掛け声とは裏腹に、政府の制度も形ばかりが議論され実体がないし、企業側も裏腹の事情がたくさんありすぎて、すんなりは進まない。

 

しくみや制度を待ってはいられない。

個人として、人生100年時代の人生設計をしなければならない。

 

簡単なことだ。自分で一歩を踏み出せばいい。

 

KDDI総研がまとめたレポート「人生100年時代の働き方戦略」によると、定年を迎えると、51.5%が再雇用で同じ会社に継続勤務し、29.2%はいったん無職になるというデータがある。

起業、その他自分で仕事をする人の割合は、わずか3.8%だそうだ。

 

私自身は、大企業に勤めていたときに、オープンイノベーションを進める組織で、ベンチャー企業にお金だけでなく、人的な投資をするしくみとしてシニア活用を考えたことがある。

そのときのひとつの肝は、30年近く一つの会社で働いていたベテランをベンチャーや外部の会社に出せるかということであった。

 

再教育というか、起業家魂や会社経営、運営について、少しトレーニングをしてから出すようなことを考えて、「おっさん再生プログラム」という名前を付けて活動してみたことがある。

 

ベンチャーキャピタルの社長さんなども賛同してくれたが、企業側の人事は腰が重い。企業の経営層は、反対する理由もないが、特に積極的な支援はしない。

 

そうこうしているうちに、私自身が定年退職を迎え、私の意志を引き継ぐ人材も、組織としての後押しもなく、この「おっさん再生プログラム」は頓挫することになる。

 

実は、裏話をすると、私はこのプログラムで、一人のシニアをベンチャーに送り出すことに成功したことと、何を隠そう、私自身の起業後のクライアントをこのプログラムをやりながら獲得することができたのだ。

 

私は、開発部門の責任者などをしていたが、58才半年で役職を返上することになった。

もともといずれ自分で起業することは決めていたものの、重い仕事を任せていただいている間は、精一杯仕事をした。

 

でも、役職返上でスイッチを入れ直して、失礼ながらしたたかに、仕事はそこそこに、起業準備をメインで1年半を過ごした。その結果、定年退職日の3か月前に会社を設立し、シームレスにサラリーマンから起業家へのシフトをすることができた。

 

前述の「おっさん再生プログラム」も、もちろん会社のため、会社であまり幸せでないシニアのため、ということで進めていたのだが、かなりの部分は自分の起業後を見据えたことでもあった。

 

果たして、会社はこのプログラムの継続しないとなったので、今、考えているのは、そろそろ時効なので、私がこれを自分の会社の仕事として再開することだ。

 

日本人は正義感が強いが、私はこれからもしたたかに生きたいし、多くのシニア、シニア予備軍の人たちにも同様にしたたかに人生を考えてほしいと思っている。

 

私の人生の主たる目的は、若いエンジニアの育成を支援し、日本の製造業を再び強く蘇らせることだ。

 

しかし、その目的のため、シニアの力を借りたい。

シニアの暗黙知を引き出して、その知識、技術、経験を若い人につなげるプラットフォームを創りたいと思っている。

 

賛同者がいれば募りたい。

admin@futureship.jp

 

また、参考に、若手エンジニア向けの育成をやっているHPも紹介しておく。

https://futureship.biz/